二度と適応障害にならないために!経験者が語る、孤独にならないテレワーク方法

適応障害の実話

はじめに

私は半年ほどテレワークで仕事をしていたら、適応障害を発症し、休職→退職することとなりました。

適応障害とはうつに似た症状(実際にはうつとは別物)が現れ、メンタルによる不調が身体にも現れる病気です。

私が適応障害になった理由は様々ありますが、一番大きな理由は仕事上「孤独」であったことです。

たった一人で大きなタスクを抱え込み、締め切りに追われ、ストレスによって抑うつ症状が現れました。

誤解しないでいただきたのが、私はテレワークを実施することは賛成です。
通勤時間を削減することでプライベートの時間を増やすこともできますし、自炊することで食費の節約にもなる…などいいことづくめです。

しかし、運用方法はしっかりと注意しなければ、きっと私の二の舞になる人が増えていくでしょう。

私が経験した中で、「こんな方法でテレワークをしていれば、適応障害にならなくて済んだのかもしれない」と感じたことをまとめていきます。

私の体験がみなさまのお役に立てれば幸いです!

実際に声をかけあえる環境をつくる

テレワークで働いていて、強く感じたのは孤独感でした。

普段であれば隣の席に同僚がいて、仕事の相談をしたり、他愛もない世間話をできましたが、テレワークですと実際に声を聞いたりする機会も少ないです。

また、コロナが流行っている時期に新しく増えたメンバーなどは、あまり話したこともなく、たまにあるWEB会議くらいでしか顔をあわせたことが無い、という現場もあります。元からいるメンバーは問題ないとしても、新しく加入したメンバーは、なかなか居心地は良くないでしょう。

人と人との距離が遠いと、仕事の質問もなんとなくしづらくなりますし、世間話も生まれません。意外と世間話が大切で、人と会話するだけで孤独感が薄れ、不安も和らぎます。仕事の愚痴言うの、大事。

では実際にどうすれば良いのか。

WEB会議をマイク・映像OFFで繋ぎっぱなしにする

ZoomやTeamsなど様々なWEB会議システムがありますが、おそらく多くの現場では時折ある会議にしか使用していないと思います。

そうではなく、勤務時間中は常にこのWEB会議システムを繋げておき、好きな時に相談やお喋りをできるようにしておくのです。

ただ、マイクや映像をOFFにしておかないと、常時監視されている気がして辛いと思うので、それらはOFFで。相手の音声が聞こえるようにスピーカーだけONにしておきましょう。

イメージとしては、誰かがマイクをONにして喋りだしたら、それを聞いた誰かが自身のマイクをONにして喋る、という形です。こうすることで自身のプライバシーを守りつつ、いつでも人と会話できる環境をつくることができます。

テレワークの利点は生かしつつ、できるだけ人との距離を近づけることが、孤独感を減らすコツだと思います。


隠れ残業をしないように上長から呼びかける

メンタルを病んだ理由の一つが、仕事が終わらないため、夜中まで残業をしていたことです。

テレワークという性質上、PCを監視でもしていない限り無申告でいくらでも残業ができてしまいます。そのため、「仕事を終わらせなければいけない」と自分を追いつめると、つい長々と残業しがちになってしまいます。

しかし、本来であれば決められた業務時間内に作業が終わらないのであれば、それは本人に合っていないタスク量であるため、作業を他の人にも手伝ってもらうか、期限を伸ばすなどの対応をするべきです。

ですが、安易に残業をしやすい環境。そして、互いにどれくらい作業が進んでいるか把握しづらい為、気軽に周りにSOSを出しづらい環境が「隠れ残業」を生んでいくのです。

では、実際にどうすれば良いのか。

手っ取り早く、上長が部下に呼びかけるのが効果的だと思います。

PC動作の監視という手段もありますが、別途システム導入でお金もかかりますし、何より監視されているのはあまり気分が良くありません。

隠れ残業をしてしまう心理としては、「仕事が終わらない」と言い出しづらいことが原因です。なので、「仕事が終わらなかったら気軽に相談してね。無理して残業しなくていいからね」と部下に呼びかける。それだけで部下の心理は随分と軽くなるものです。

適正な作業量を割り振れるよう、日頃からチーム内のコミュニケーションはこまめにとっておきましょう。

作業を属人化しない

ある作業の内容を、誰かひとりしか把握しておらず、誰も手伝えない状況を「属人化」と言います。

属人化は良い面悪い面と両方兼ね備えています。

例えば、ベテランの人で作業スピードも早く、誰かに頼られることにやりがいを感じる人は、作業を属人化することでモチベーションも上がるでしょう。

しかし、新人など仕事にそんなに慣れていない、また作業スピードが一般的な人の場合は、属人化するのはお勧めしません。

周りに相談もし辛くなりますし、先輩や同僚もその人の作業がどこまで進んでいるのか把握できなくなります。進捗が把握できていないと、「特に問題ないだろう」と勝手に周りが判断してしまうのです。

そうすると「仕事を終わらせなければいけない」と自身を追いつめ、隠れ残業などにつながるのです。

また、属人化することによって、自分ひとりで仕事をしている気持ちになります。

自身が受け持っている作業概要を誰も把握していないのは、同じチーム内であっても、別々のチームで働いているような感覚になりがちです。たった一人で黙々と仕事を片付けられる人間は、そう多くはありません。

せめて「作業はかどってるー?」など周りを気にしたり、「ちょっと作業が大変ですー」くらいの軽口でもいいので、ある程度お互いの進捗を把握しておきましょう。それだけでも肩の荷は軽くなるはずです。


心が弱いから孤独を感じるのか

ここまで読んでくださった方の中には、仕事ができず、しかも周りにSOSを出せない弱い人間だからメンタルを病むのでは?と感じる人もいるかもしれません。

端的に言えばその通りなのでしょう。

しかし、私も何年も社会人をやってきて、まさかアラサーで適応障害を発症するなんて思いもしませんでした。

ずっと一人で仕事を頑張っていくというのは予想以上に堪える作業です。

テレワークという環境が心を弱くし、孤独感を増していくのです。

一人にならないこと。それが何よりもテレワークに大切な事だと私は思います。

まとめ

色々とテレワーク法を提案してきましたが、結局のところ人と人とのコミュニケーションが大切だという話に収まります。雑談もできるような職場環境だと、より居心地が良いかもしれませんね。

テレワークはこの先どんどん導入されるべきですし、ツールも進化していくでしょう。

技術の発展はしっかりと活用し、そこに人間に必要な「人との繋がり」をどう盛り込んでいくか。まだまだこれから考えていかなければならない課題が山積みですね。

素敵なテレワークライフをみなさまが送れますように…

あ、もし私が適応障害になった経緯を詳しく知りたい人がいたら、以下の記事を読んでみて下さい。

ここまでお読みくださりありがとうございました。
それでは、また!

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